<韓国語ボキャブラリー>「社会の窓」
2016年 10月 27日
さて、「韓国語ボキャブラリー」というカテゴリーで選ぶ単語やフレーズは、出来るだけ、ナムギルさんのドラマや映画、彼が語った言葉などに関連するものにしたいと考えています。今回は、漢陽都城のエッセイにも出てくる言葉というよりも地名、四大門のひとつ、南大門(남대문)をピックアップしました。
私が初めてソウルを訪れたのは、2002年7月。ソウル市内に入り、ホテルのある明洞に近づいてくると出迎えてくれる南大門に胸がときめいたものです。繁華街の真ん中に建っていることには気も留めずにいましたが、ナムギルさんのエッセイを読んで、その意味がやっとわかったような気がしています。
最近観たドラマのひとつに韓国でヒットしたドラマ『未生(미생)』があります。私自身、大会社から社員数名の小さな事務所まで、両手の指で数えられないほどの職場で働いてきました。ほとんどの場合は正社員でしたが、派遣や契約、アルバイトに至るまで、いろんな身分や役職で働いてきたせいか、仕事の現場をリアルに描いている作品に共感を覚えたり、日本との違いを感じながらも面白く観ました。ドラマの筋には関係ないですが、他の韓国ドラマと異なり、日本のサラリーマン同様、ビールを呑むシーンが多かったのも、ビール党としては嬉しい発見でした。しかし、仕事の現場を離れて久しい今、『未生』の世界は懐かしくもあり、もはや、私にとっては遠い世界のような気もします。
前書きが長いですね。その「南大門」と「社会の窓」との関係とは?
コピー室で顔を合わせた主人公のチャン・グレ(イム・シワン)と同期入社のアン・ヨンイ(カン・ソラ)。使い走りの毎日からちょっとだけ解放され、仕事を任されるようになってご機嫌のヨンイはグレをからかいます(11話)。
장그래씨 남대문 열렸네요.
チャングレッシ ナムデムン ヨリョンネヨ。
チャン・グレさん、南大門が開いてますよ。
たしか、最終回あたりにも同じようなシーンがあり、またも、引っかかっていたグレです(笑)
남대문(南大門)の남(ナム)は남자(男性)の(ナム)と同じハングル。もひとつ、남길さんの남でもありますが、それは置いておいて、ナムにナムをかけた言葉遊びですね。
うつむいてズボンの前を確かめるグレに(実際は開いてない)、次の台詞が続きます。定番なのかな。
인사 잘 받았다.
インサ チャル バダッタ。
お辞儀をどうも。(挨拶をされちゃった)
『未生』について、ご存じない方は、こちらをご参照ください。ずぼらですみません。
アメリカドラマにも同様のシーンがあり、面白いので一緒に記録しておきます。
『メンタリスト』シーズン7―4話。
Hey, Cho, fly’s open!
チョウくん、前が開いてるよ。
携帯電話での会話中なのに、メンタリストのジェーンからの突っ込みに、一瞬、戸惑うチョウ。防犯カメラを通して見られていることに納得。「前が開いてるよ」という言い回し、英語では、数え切れないほどの表現があるようですが、その中の一例、「Gate’s open.」は、まさに、韓国語に共通していますね。そうそう、日本語に通じる「Your window’s open.」というのもあります。
チョウを演じているのは、韓国系アメリカ人俳優のティム・カンさん。シーズン1の頃から見ると、どれだけ鍛えてるねん!というほど、体格が大きくなっているので、びっくりぽんです。クールガイ。
実際に使うことはなさそうですが、いえ、ナムギルさんを前にして、「남대문..」とつぶやいたら、お辞儀をしてくれるかもしれませんよ(笑)
社会の窓のお話し、とても興味深く読ませていただきました。最初の南大門からどうつながるの⁉︎と思っていたら、さすがの起承転結で、しかも内容盛りだくさん‼︎ 韓国ドラマにも海外ドラマにも疎い私にもとてもよく分かるように書いてくださっていて、一気読みしたらまるで私まで何だか情報通になった気分です^ ^
おまさぼうさまのキャリアも垣間見させていただき、いつも感じる博識と軽妙な語り口のわけが少〜しだけ分かった気がいたしました。そして「韓国語ボキャブラリー」というカテゴリ、面白そう❗️でも遡って読むには私に探せるかな…と思っていたら、何と親切なのでしょう❣️下の方に同じカテゴリの記事がちゃんとまとめて出てる…すばらしい〜〜❣️ 少しずつ読ませていただき、奥深いおまさぼうさまワールドを探検してみたいと思います。
それにしても南大門と社会の窓をかけるなんて❗️なんて壮大なのでしょうか⁉️
お読みいただき、ありがとうございます。それだけでも嬉しいですが、前の記事まで探していただくなんて、ほんとに有難い話です。でも、私自身に関しては、ただ、いろんな職場で働いてきただけで、とてもキャリアと呼べるものではないので、ただただ、お恥ずかしいかぎりです。
韓国語も英語も興味はあるものの、真面目にこつこつタイプではないので、こうやって、ドラマや映画から短いフレーズを拾うのが趣味みたいになってきました。ボケ防止にもなるかも知れませんしね。これからも気に入った言葉はアップしていきたいと思いますので、お付き合いいただければ幸いです。
ふだん真面目なアン・ヨンイだけに、チャン・グレだけに対するこのイタズラはかわいかったです。
ちなみに、アン・ヨンイ(안영이)という名前、안녕하세요.にひっかけて、からかわれてましたね。最初の二文字はハングルは違うけど、発音は同じになってしまうんですね。パク・ヨンハやキム・ハヌルは、パギョンハ、キマヌルと変換するので、かつて、韓国からの留学生に彼らの名前を日本的に言っても、最初、わかってもらえませんでした。
「未生」は最近に観たので、その時、おまさぼうさんが取り上げてくださったシーン、「何て言ったの?」と思いつつ、ストーリーを追うのに夢中になって、戻って聞き直すのを忘れていました。「南大門」だったんですね! いやいや、スッキリ、嬉しいです。ありがとうございました!
日本語の「社会の窓」もなかなかオシャレだと思うんですが、「南大門」もなかなかですね。ロシア語では、「お店は何時まで開いてますか?」と言うらしいし、面白いなと思います。
オモ、お役に立って嬉しいです。ミセンの韓国版フォトエッセイを買ってパラパラ見ているんですけど、この台詞は載ってないみたいです(見落としてるかも)。最初、カン・ソラちゃんが言ってる열렸네요~の発音を聴き間違えてました。確認のため、ググってよかった。
こういうのって、お国柄が出るってことですか。というか、言葉とは、そうしたもんですね。