やっぱり、私は京都のイケズかも?!

4月18日付京都新聞朝刊「とっておきの京都論」シリーズに面白い記事を見つけました。京都新聞HPでも読めるかなと思いましたがアップされていないので、ちょっと長くなりますが、恣意的に引用させていただきます。

今回は「美人論」で有名な井上章一さん(現国際日本文化研究センター教授)のインタビュー、題して「独自文化生んだ『洛中の傲慢』」。

京都嵯峨野で育った井上さんは高校に入学して初めて街中の子と遭遇したそうです。「中京や下京の人たちがどれだけ洛外をさげすみ、見下し、おごり高ぶっているか、しみじみ実感しました。友人の家に初めて行き、『嵐山から通っている』と言うと、そのお母さんにこう言われたんです。『いや懐かしい。昔、あの辺のお百姓さんが肥を汲みにきてくれはった』。初対面の息子の友達に平然と言ってのけるのが京都の街中の人です」
「皇居からの距離によって、自分の家の格やランクが決まるという文化地理学的な要素によるんだと思います。階級社会では、ブルジョアが労働者を見下すのが普通。でも京都では洛中の豊かでない人が、洛外の学者や弁護士を見下すことは十分ありえます。田舎者差別というのは民族や身分への差別に比べれば罪が軽いから延命したといえます」
「京都は千年の都。我慢する都会人の生活のありようは、陰口を発達させ、屈折の強いイケズを生んだ。例えば電車で騒ぐ子供の母親に『まあ、元気なおぼっちゃんやこと』。お互いに角を立てないような生活上の知恵だとも思いますけどね」
「よそもん」が京都に入る機会が増えるとともに「洛中の傲慢は薄れて行くでしょう」「ただ京都は今のところ標準化した都市になりそうもない」町家にあこがれる人が増えているといっても雰囲気を味わっているだけで、京都文化がよみがえったわけではなく、捨てられだしているとインタビューは結ばれています。

京都の中京(なかぎょう)区に生まれ育ち、今もそこに住んでいる私ですが、思い当たる節はあります。かつて、東京で働いていた頃、正月休暇を前にして、同僚から言われた言葉が忘れられません。「おまさぼう、お正月は田舎に帰るの?」あんぐりと口を開けた私の顔を想像してみてください。<私は都(みやこ)の生まれよ。田舎というのは東京でしょうが>とそっと心の中でつぶやいたのです。でも、私の場合、「お互いに角を立てないような生活上の知恵、、」というのはどうかな?多少波風は立てた方が面白そうな気がするけどね。「元気なおぼっちゃんやこと」と言って、相手にこちらの意図が通じるかどうか。なかなか難しいところです。

記事に興味のある方は京都新聞社に電話して送ってもらってください。(引用させていただいたお礼に宣伝しときますわ)
Commented by nob at 2006-04-19 21:35 x
 おまさぼうさん、こんばんわ。私は、京都といえば「京の茶漬け」を連想します。京都の友人が言うてましたが、「京丹後」や「京田辺」には違和感を覚えると。(このコメント、若干ピントはずれかな?)

 懲りずに、私どもの方にもお出でいただいているようですね。ありがたいやら恥ずかしいやらでございます。おまさぼうさんは奈良の男性に良い思い出をお持ちでないようですね。京都にも奈良にも、いろんな男(ヒト)がおりますですよ。たまたま奈良のハズレに当たったんやとおもいます。(ちょっと奈良県人の弁護をさせてもらっときます)(^_^)ゞ
Commented by K at 2006-04-19 22:29 x
私が今まで出会った一番のイケズはね、その昔京都の下宿を引き払うため引越し準備をし、一日大阪の実家に帰り、翌日下宿に戻った時の事。下駄箱に入れてあった靴がすべてなくなっていた。大家に「あの~私の靴知りませんか?」って聞いたら、「やあ、もういらへんのかと思って全部捨ててしまいましてん~~」やて。
人の靴全部捨てるか?それもいけしゃあしゃあとぬかすじゃありませんか? 参ったねえ、あの大家!

「ぶぶ漬けでも食べて行かはりますか?」に代表される、あの口先だけのやんわりしたイケズ。

腹立つことも色々あったけど、やっぱり私は今でも京都が、だ~い好きよ
Commented by おまさぼう at 2006-04-19 22:43 x
井上章一さんによると、「『ぶぶづけでもどうですか』は、イケズな部類に入らない。『自分の家にはお茶漬けくらいしか用意するものがありません。十分な接待はできませんから』という客への配慮が慣用句になったと考えられます」ということです。まあ、つまり、始末屋なんですわ。

ところで、あーたも、奈良の最悪な男のことは覚えてるよね(笑)?
Commented by おまさぼう at 2006-04-19 22:46 x
あーたの靴を捨てられた話は前にも聞いたけど、あーたのことやから、余程大家さんを怒らすようなことをしたんとちゃう?
Commented by giants-55 at 2006-04-19 23:06 x
書き込み有難うございました。

京都以外に在住している人、特に関東圏にずっと住んでいる人は、京都に対して独特の印象を持っている場合が多いのではないでしょうか。皆様が書かれておられる様に、「京の茶漬け」に代表される文化。それと、やはり古式ゆかしい雅な古都というイメージでしょうか。

以前本で、「京都の人はきゅうりを食べない人が多い。何故ならば、きゅうりを切った際の切り口が、八坂神社の紋に似ているので、それを食すのは恐れ多いと感じているからだ。」とか、「京都の人は、老若男女を問わず、まがまがしいモノノケの存在を信じている人が少なくない。それだけ歴史が在る古都なのだ。」といった記述が在りました。

単純な自分は「面白いなあ。」と感じ、すぐさま京都の知り合いにこの件を確認したのですが、未だ若い彼曰く「そんな話は無いと思いますが。」と苦笑しきりでした(笑)。
Commented by giants-55 at 2006-04-19 23:07 x
でも、京都ってそういった他とは違う文化が在りそうに思わせてしまう不思議さを持った街ですよね。何度か訪れましたが、大好きな街の一つです。

書き込み戴いた件ですが、コネリー氏は007を演じていた頃より、カツラを外したがっていたとは知りませんでした。てっきり、御本人が外すのは嫌だったのかと思っておりました。

「風とライオン」という作品は未見なのですが、そんな良い作品なのですね。今度機会が在れば見てみたいと思います。

ティモシー・ダルトン氏から手紙が来たというのも凄いのですが、ファン・レターを送ったという行動力がそれ以上に凄いです^^;。自分なんぞは英語を使う仕事をしていましたが、文章を書くのは大の苦手でした(苦笑)。
Commented by おまさぼう at 2006-04-19 23:18 x
giants-55さま、「風とライオン」は名作だと私は思います。共演はキャンディス・バーゲンです。男と女の友情のようなものを感じました。

ダルトン氏から来たのは手紙ではなく、サインいり写真です。私がよそにまで行って自慢をしていたことがばれてしまいましたやん(笑)。
Commented by おまさぼう at 2006-04-19 23:22 x
それから、きゅうりの話ももののけの話も初耳です。ある意味、京都のことを京都人は知らないもんです。
Commented by giants-55 at 2006-04-20 13:00 x
書き込み有難うございました。

やはりきゅうりやモノノケの話は初耳でしたか(笑)。京都の知り合い曰く「京都以外に住んでいる人達は、京都に対して実際以上の評価をし過ぎている様に思う。実際に住んでいる者からすれば、普通の一都市なのに。」と。でも、やっぱり余所者からすると色んな意味で評価しちゃうんですよね(笑)。

書き込み戴いた件に関しては、「ズバリ聞きます!」シリーズの特性上、当該記事のコメント欄にレスを付けさせて戴く事にしておりますので、宜しければ見てやって下さい^^。
Commented by おまさぼう at 2006-04-20 14:18 x
-55さま(略すのが好きなもんで)、レス、拝見しました。何が本当か?というのは、本当はわからないものですね。

ところで、京都のお知り合いにお伝えいただけますか。
「京都は普通の一都市ではありません。くさっても(これは私の愛する枕言葉です)千年の都です」
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by omasa-beu | 2006-04-19 06:10 | 日々のこと | Comments(10)

終活しなくちゃと思いながら毎日をだらしなく送っている団塊の世代です。写真は、ドラマ『子連れ狼』(北大路欣也さん版)の大五郎(小林翼さん)。私の癒しです。スカパー「時代劇専門チャンネル」のTV画面から撮影。問題でしたらお知らせください。


by omasa-beu
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31