「求めよ、さらば与えられん」

最近、私はブログに日々の想いを文字にすることを自分に課している。TVでこう言ってた、ああ言ってたと書いているだけの文章であっても、誰かに読まれるかもしれない文字を書き連ねるという行為はとても恥ずかしいことである。怖いことである。しかし、反面、なんと楽しい作業だろうと今の私は思う。プロの作家ではないから、愚にもつかない文章を書いていても批難されることもないし、ただただ、最近の私はとにかく楽しいのだ。明るいのだ。でも、根が気の小さい私は絶えず自分に問っていた。こんな自己満足でいいのかと。

昨夜のNHKTVハングル講座は2005年度の最終回だった。週一度の講座を4年間見続けてきたが、これまでのなかで、最も解りやすく、楽しい講座となった。それは講座の内容が問題ではなく、遊び半分ではあったが、継続してきたお陰で、私自身が少し理解できるようになったということだと思う。「求めよ、さらば与えられん」_f0020564_18314727.jpg

最終回のインタビューコーナーは韓国映画「クライング・フィスト」のリュ・スンワン監督(류승완감독님)だった。

「撮影現場では常に楽しもうー上手下手が問題ではなく、どれほど私が現在していることを好きで楽しめるかが重要です。映画を作る人が楽しむことが出来なければ、映画を見る人を楽しませることはもっと難しいでしょう。ですから、そのような楽しい過程を逃さぬように努力するタイプだと思います」

と監督としての自分を語ったうえで、好きな格言のひとつして、次の言葉を紹介した。

『上手な人は好きな人に勝つことが出来ず、好きな人は楽しむ人に勝つことができない』
(잘하는 사람은 좋아하는 사람을 이길수가 없고, 좋아하는 사람은 즐기는 사람을 이길수가 없다)

私は嬉しくなった。私が求めていた答えがそこにはあった。楽しめばいいんだ。私の書く文章が単なるテレビの感想であろうと、誰かの受け売りであろうと、私の心を一旦通して出てきている私の想いであり、考えには違いないのだから。

ずっと昔、キリスト教系の大学に通っていた頃、必修だった「聖書」の単位を落とした私が書くのもおこがましいタイトルだが、リュ監督のインタビューを聴き、すぐに浮かんだ文言だった。知る人ぞ知る、新約聖書「マタイによる福音書」7章7節である。

求めなさい。そうすれば、与えられる。
探しなさい。そうすれば、見つかる。
門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。

Ask, and it will be given to you.
Seek, and you will find.
Knock, and it will be opened to you.
Commented by サブレ at 2006-03-29 20:15 x
その真摯な姿勢に感服致しました。私は日々雑に過ごしてしまい、お世話になってる人々でさえ嫌な思いをさせても気づかない大雑把者。今回の文を読ませてもらって雷に打たれたようです。最近の下向き思考が上向いてきました。ありがとうです。
Commented by 焼酎派 at 2006-03-29 23:50 x
「楽しむこと」。ついつい忘れてしまう、原点ですね。
そして、開かれるにはたたいてみなくちゃあ~(反省^^)
Commented by おまさぼう at 2006-03-30 02:07 x
昨日は昼間喋りすぎたせいか、夕食後8時ごろに寝てしまった。もう朝かと思えばこんな時間。きままな生活です。

私もふくめ、自分自身は見えないもののようです。
サブレさんも焼酎派さんも私から見れば、楽しむことの達人でいらっしゃいます。そして、お二人の影響も多分に受けている私です。

なんや、ここは褒めあう場か(笑)
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by omasa-beu | 2006-03-29 18:32 | 韓国ドラマ/映画・韓国語 | Comments(3)

終活しなくちゃと思いながら毎日をだらしなく送っている団塊の世代です。写真は、ドラマ『子連れ狼』(北大路欣也さん版)の大五郎(小林翼さん)。私の癒しです。スカパー「時代劇専門チャンネル」のTV画面から撮影。問題でしたらお知らせください。


by omasa-beu
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