おまさぼう春夏秋冬

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2017年 10月 06日 ( 2 )

tvN『名不虚伝(ミョンブルホジョン)』16話(最終回)後半

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戦いは終わり、ホ・イムは漢陽に戻って往診中。


貧し気な一家の母親を診察。

「おかんは助かるの?」と小さな息子。

「心配はいらない。よくなる」とホ・イム。


次の往診先に入るのをためらっているホ・イム。

「避難先で病気になり、医員がいなかったので治療を受けられなかったそうです」とマッケからの報告。「おそらく、もう、2,3日かと」


「誰だ」と布団に横たわる兵判。

「恵民署の医員、ホ・イムです」と家の者。

「ホ・イムめ。こやつを殺せずに行くのが口惜しい」

「ご病気と聞き、治療に伺いました。脈を診てもよろしいですか」

「おまえのたくらみを知らぬと思うのか。仕返しにきたか。死ぬのを見て満足か」

「お望みでないなら、失礼いたします」

「このまま帰るとは、どういうことだ。頼む。助けてくれ」

トゥチルの命乞いをした夜のことが思い出されます。

「では、ちょっと診てみましょう


(心の声)悪性腫瘍だ。すでに全身に広がっている。遅かった

(蘇るトゥチルの言葉)鍼を打ってもらっても助からなかったかも知れない。しかし、少なくても、母の苦痛を和らげられたはずだ。

(心の声)今出来るのは、苦痛を軽減するだけだ。


「ご安心ください。眼の前には医員を必要とする患者がいるだけです」


トゥチルの兄を嬲り殺し、自分とヨンギョンまで殺そうとした兵判ですが、その憎き相手の治療をすることで、医師として、人として、またも成長したホ・イムです。


「次はこちらだったか」往診に勤しむホ・イム。


シネ病院。高校生らしい女子の病室。

「食べない。何回言えばわかるのよ」と母親に毒づきながら、病院食を床にばらまく娘。

飛んできた主治医のヨンギョン、ミンジェと新人インターン。

高校生に注意するのではなく、病人に合った病院食を用意。床をきれいにするよう、インターンに指示を与えるヨンギョン。あっけにとられている女子。

病室を出て、オ・ハラからプレゼントされたバングルに手を触れるヨンギョン。


そっと病院を抜け出そうとする女子。待ち伏せしていたヨンギョン。

「手術を待ってる患者がこんな時間にどこへ行くのかな」

「先生には関係ないよ。止める気?」

「なんで、わたしが? 一緒に行こう。車もあるよ。その前にまずホルターモニターを着けてきなさい。他のものは全部用意しているから」


シネ病院小児心臓センターオープンの日。テープカットをするシン理事長。

ヨンギョンが博士号を取ったことで褒めちぎる理事長とファン教授。オ・ハラの母親が多額の寄付をしてくれたので、その恩にどう報いればいいかと聞かれたヨンギョン。

「え、どうして、理事長が。理事長のためではなく、オ・ハラのような病気の子どもたちのためではないですか。お金がないために治療を受けられない可哀想な子どもたちがいないよう、よろしくお願いいたします。ファン教授も。~と、オ・ハラのお母さまから伝言をことづかりました」

「会ったのか。いつ?」

「少し前、オ・ハラの命日で。では、伝言をお伝えしましたので、これで失礼いたします」

ぶ然として行く理事長。


垂れ幕に描かれた「寄贈者 オ・ハラ」という文字に「次の命日に会おうね」と投げキッスを送るヨンギョン。


カン医師と歩くヨンギョン。

「わたしが先に博士号を取ったから妬いてるの?」

「おまえほど働かないといけないなら、おれはこのままでいいよ。毎日手術ばかりで、生きてると言えるのか」

「そしたら、医者が患者も手術もなくて、何なの?」

「医者はおまえだけかよ。ビョーキだ。治らない病気。前はあちこちデートもして人間らしくやっていたのに」

「チェ・ヨンギョン」と呼ぶジェハ。手にコーヒーをふたつ。

「また、あいつか。気分が悪くなるよ。いつもコーヒーを二つしか買ってこないんだから」

「気分が悪い? そしたら、これをおあがり」とキャンディをカン医師の手に。

「おい、おれが子どもか?」


「何、招待状?」

「来月だって。先月、ソウル駅へ来て、招待状を手渡していたよ」

「うわあ、親分さん、いよいよ嫁が来るのね」

「一年前に息子と仲直りしてアパートの警備員として働き始めたから、貯めたお金で息子の結婚式をやるんだと大口をたたいていた」

「そうなのね。よかったわ」

「他のおじさんたちも服を洗濯して結婚式の前にサウナに行くんだって。なんで、そんなふうに見てるんだ?」

「ううん、ただ、あなたが誇らしくて。病院の仕事も忙しいでしょうに、2週間に一度は訪ねてくれていると聞いたわ、ハラボジから」

「ホ・イムに頼まれたからではないから」

「えっ?」

「いや、最初は彼に頼まれたからだったけど、今はもう行きたくて。自分の意志でね」

「わかってる」

「実力も大分伸びたのに、ちょっと見せたいけど、無理だね」

「そうよね。知ったら、すごく喜びそうだけど。結婚式も一緒に行けたのに」



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シネ病院がひっくり返ると、そこは朝鮮の恵民署。


ここで何かが起こってホ・イムとヨンギョンが会えるのかと一瞬期待したのですが。


首にコブができた患者。刃物を使って治療をするホ・イム。そこへ「参奉(チャンボン)さま~参奉さま~」と呼ぶマッケの声。

「マッケ、その名前を呼ぶなと何度も言っておるのに」


ホ・イムを訪ねてきたのは二人の男。

「そちらは沙也加」(ナムギルさんはサヤガと発音しています)

「覚えていてくださって、ありがとうございます。しかし、その名前はもうお忘れください。私、キム・チュンソンと申す」

「あはは」と笑うホ・イム。

「私を覚えておいでですか?あのときはお礼も申し上げられませんでした。助けていただき、ありがとうございます」

「よかった、よかった」と両人の手を取るホ・イム。

「部下とともに朝鮮人になった将軍がいたと聞いたが、そちらとは思わなかった」

「私も戦場で多くの人々を救った医員がいたと聞きましたが、あなたでしたか」

「どうしたわけか、味方になりましたな」

「ただ、自分に合った人生を選んだということではありませぬか。とくに、あの時、あなたのおかげで与えられた人生ではないですか。あの女人は達者にしていますか」

「達者にしているはずだ」

「もう、ご一緒ではないので?」

「自分の居場所に帰ったのだ」

「お二人がともにおられる姿は麗しうござった」

「そう見えましたか?」

「お会いになることがあれば、必ずお伝えください。あの方が救った人間のその後の人生がどうなったか」

「すでに、わかっているはずだ」


かつて、朝鮮でヨンギョンをしばし待たせた場所に来て、土の上にハートの絵を描き、そこに鍼を刺すホ・イムです。彼女に会う方法は今や絶望的ですから、切ないですねえ。


「これは何?」とヨニ。

「はあ、びっくりした」とホ・イム。「裏門から入ってきたのか?」

「きれい。初めて見る感じ」

「きれいか。ハートと言うんだ。二つの意味がある。一つは心臓、一つは誰かを好いている心」

「あー」

「おまえによく似た少女が教えてくれたのだ」

「おじさん」

「うん?」

「わたし、いつから医術を習えるの?」

「医術か。はは、時間が経っておまえがもっと大きくなれば」

「おじさ~ん」

「なんだ、話している最中だというのに」

ホ・ジュンに抱きつくヨニ。

「誰が助けたと思ってるんだ。私には抱きつきもしないのに」

「ヨニはここにいたのか」

「はい、薬草を見に来たの」

「将来、立派な医員になれるようだ」

「はい、ホ・イムおじさんよりもっと立派な医員になります」

「私が誰かも知らないで」

「知っておる。恵民署に十年もいる万年参奉であろう」

「これは、すべて、誰のせいだと思ってるんだ」

「もしかして、わしのせいか」

笑っているヨニ。

「ここまで、何の御用で来られましたかな。宮殿で王様に仕える多忙な御医が」

「王様の問題で来たのだ。王様の耳鳴りがよくならないので、鍼治療を受けたいとの仰せだ。おまえを推挙した。悪かったか? おまえが決める問題なのに、なぜ、わしをにらむ」


オ・ハラといい、ヨニといい、軽く翻弄されているホ・イムが好き。


宮殿へ行く途中。

「ホ医員さま、息子を助けてください。牛の角に突かれてしまって」と父親。

「ホ医員さまは宮殿へ行くところだ。ほかの医員をあたれ」とホ・イムを案内する年配の医官。

「ホ医員さまでなければ、息子は死んでしまいます」

「見たところ、もう長くはなさそうだ。さあ、行こう」と医官。

「(マッケへ)子どもを部屋へ運びなさい。それから、水と鍼、クワ樹皮の種を用意するように」

「はい。こちらへどうぞ」と患者を案内するマッケ。

「ホ医官、まさか、王様をお待たせするつもりか?」

「急を要する患者がいるので、しばし、お待ちいただくようお伝えくだされ」

「気でも違ったか。恐れ多くも王様に対し。この責は問われるぞ」

「王様の民ですぞ。王様が直接保護し守るべき民ですぞ。今、私を止めて子どもが亡くなりでもしたら、民衆の怒りを治めることができますか」

グーの音も出ない医官。


子どもを診察するホ・イム。

「幸いなことに臓器は傷ついてはおらぬ。しかし、傷を放っておいては危うい。縫う必要がある」

「縫うですって。何を」

「傷が早く治るように傷口を縫合するんです」とマッケ。

「えっ、身体を?」と驚愕の父親。

糸を通した針を手にし、子どもの傷口を器用に縫って行くホ・イム。ヨンギョンと出会っていなければ、なしえない治療法ですね。


御簾を隔てて、王様に謁見するホ・イム。


「王様をお待たせするとは」とユ医官。ソウルではホームレスの親分です。

「戦いの間の功績によっておまえの罪がゆるされたというのに、またも気がふれたのか。王様にお許しを乞わぬか」

手で制する王。

「それで、その子は助けたのか?」

「王様のおかげをもちまして、助けられましてございます」

「それならよい。この話はもう蒸し返すな。余(よ)はそちの名声を耳にしたが、これは医員たちも治せぬ病だ。そのうえ、前回のこともあるゆえ、そちのことを信じてよいものか」

「殿下、私は鍼についてはよく存じませぬが、ホ・イムの治療は他の者とは明らかに異なりまする。今まで、その治療法で多くの患者を救ってまいりました。信頼してくださいますよう」とホ・ジュン。

「さあ、治療を始めよ」とユ医官。


ホ・イムの耳に残る民衆の声。

~今朝早く、王が逃げてしまったと聞いてないのか。怒った民衆があちこちに火をつけているんだ。八つ裂きにしてくれるわ。よくも、民を捨てて~


「何をしておる。さっさと治療を始めんか」とユ医官。


「耳鳴りとは、他人にわからず、自分だけが感じる痛みにて、つらい病気にございます。よって、心の叫びとも呼ばれておりまする」


(ホ・イムの心の声)殿下の「心の叫び」が戦いのために散った無辜の民への贖罪であり、慰労する涙であることを願いまする。


治療法を王様に説明するホ・イム。省略します。


治療が終わり、耳鳴りが消えていることに気づく王。


「聞き及んだ通りだ。名不虚伝である(王様の笑い声)」


「ホ医員、王命だ。恵民署医員ホ・イムを内医院に任ず。王様と世子さまの治療にあたるように」


「本日、従六品に任ぜられました。宮殿にあがります」とホ・イム。

「なのに、その表情は何ゆえだ?」とホ・ジュン。「立身出世を願っておったではないか」

「多くの民の命を救ったからではなく、王様のちょっとした病を治したからというのは」

「罰せられるぞ」

「言いつけに行けばいい」

「大切な報酬は意味なく与えられるものではない。生きていると、何かを切実に願ったり欲したりすることがある。そんなときに訪れる思いがけないソンムル。それが真の褒美であろう

「ともかく、そのうち、先生に追いつくことでしょう」

「私は正三品だ。おまえは知らないようだが、あとの時代の人たちは私の方が上と見ている。私を「チャン!」と言っておるのだ。「最高!」という意味だ」

「ホル!いつの時代の話だか。テバッ、ケッチョン!と言うのです」

「ケッ?」

「世代のずれはどうしようも」

顔を見合わせ、笑う両人。

「まだ、それを召し上がらず、お持ちでしたか」とホ・ジュンが袖の中から出したヨンギョンのキャンディを見るホ・イム。

「どうして食べられようか。われらがどう暮らしているか、あっちではわかっているが、かれらがどう暮らしているかは知りようがないからな。チョンスル兄貴はお達者でおられようか」


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恵民署漢方医院。

「チョンスル兄貴」と大声をかけながら訪れたマ・ソンテ元シネ漢方病院院長。

「昼日中からなんで飲むんだ」と焼酎を注いでもらうヨ祖父。

「退屈な時に飲むだけです。アル中ではないので、ご心配なく」

「釣りや山登りで忙しそうだな」

「失業して忙しすぎて死にそうです」

「ともかく、元気そうでよかった」

「兄貴が言ってたとおり、欲を捨てたら、心身ともに元気になりましたよ。ところで、ここで働くことはできませんか」

「ええっ。たわけたことを。こんな古ぼけた韓医院で二人も医者がいるか」

「給料は半分で。いや、ただで」

「いつから出てこれる?」


院長たちが庭で飲むのを見ているジェスク。

「飲むのをやめたから眼で飲んでるのがわからないの」とジェスク。

「あれは焼酎で、ビールじゃないだろ。眼では飲めないよ。がまんできないなら、ウコン茶かクズ茶でも飲めば。あ、今朝、緑茶は飲んだ?」とビョンギ。

「なんで、そんなにお喋りなの。こんな男と結婚すべきか止めるべきか」

「もう招待状は印刷してしまったし」

「ああ、取り消したい」


シネ病院手術室。

「残りはあなたがしなさい」とミンジェに指示するヨンギョン。

「さすがだ。早いし、きれいだ」と麻酔科の医師。

「ありがとうございます」とヨンギョン。他の医師や看護師にも礼を言い、最後に、手術台の患者に「ありがとうございます」と声をかけて出て行きます。


チョン看護師をクラブへと誘うヨンギョン。ダンスはダメと言う看護師。

「先生は、誰かが恋しくて会いたいとき、どうされますか?」

「会いに行けばいい」

「会いに行けばね」

「会えないなら、心の裡で会えばいい」


仕事の合い間に思い浮かべるのは、やはり。


カップ麺の用意をするヨンギョン。同じ時、質素な食事を前にするホ・イム。

200数えてから食べるのよ」

200を数えてくだされ。その間に、必ず帰ってくる」

「一、二、三、四、五」と互いを思いながら数える400年を隔てた二人。

そっと自分の心臓に手を当てるホ・イム。

「ここをときめかせる人になりたい」と語ったヨンギョン。ホ・イムが押してくれた掌の真ん中を押してみる。

「ここを押すと、気持ちが晴れて生気が戻る」と語ったホ・イム。

その後、初めてのキスを交わしたときのことが蘇る二人。身は離れても心はひとつ。


終盤にくると、二人は会えるのか。一体、どうやって。いや、もしかして、会えないままに終わるのかという思いで気が気ではなかったのが思い出されます。


朝鮮の恵民署。書庫らしき場所。

「試験勉強をするように言ったではないか。役に立つはずだ。よく読みなさい。勉強が嫌いなようだな。医員になるために技術だけでいいと思っているのか。マッケ、いつまでも使い走りではおれぬ」とホ・イム。

「あのオンニがいる世の中ですが、そこでは、女も医員になれるとおっしゃっていましたね」

「うん、そうだ」

「いいな」

「つまらぬことを考えないで、勉強しなさい」

「勉強は嫌いなのに」


「いつになったら女人として生きるつもりだ」とマッケを見るホ・イム。「マッケのやつ」

マッケの名前の後に必ず「이놈아(イノマア)」を続けるのが口癖のホ・イムですが、この言葉、罵る意味とともに、親しみの表現でもあるようです。この場合はもちろん後者ですね。


「医員さま、ホ医員さま」と呼びかける声。

「夜も更けたのに、明日ではだめなのか」

「夜遅くまで働いて大変な医員さまがお腹を空かしているかと思って」とじゃがいもを差し出すのは、いつかの母親を救われた男の子。

「自分たちのために取っておけばよいものを。有難くいただくと伝えてくれ」

「はい、医員さま... あ、おねえちゃん」とマッケの方へ駆けて行く男の子。

「走るなと言うに」


ナムギルさんが子どもの目線に合わせて話す姿がとてもいいですね。朝鮮で出会った兄妹の妹の方もクルクルしてもらってすごく嬉しそうでした。動物や子どもの相手は得意そうに見えますが、ヨジャに対してはどうなんでしょうか()


突然、書庫の床が崩れ、書架が将棋倒しのようにマッケたちの方へ倒れるのに気づいたホ・イムは彼女たちの方へと突進。男の子は救われますが、自身とマッケは下敷きになって... 呆然とする男の子。


テントの臨時救護所。ヨンギョンが馴染みのホームレスを治療中。

警察の笛を聞いて逃げる途中、階段でつまずいたという男性。

「いくら慌てても気をつけないと」とヨンギョン。薬を渡し、詳しく処方を伝えます。

「二週間に一度はここに来てるので、要るものがあれば、また、どうぞ」とテントの外まで見送るのです。

「先生(とチョン看護師に呼びかけ)、オフなのに呼び出してごめんなさい」

「天気がいいのに、こんな日に家にいてどうするのよ」

「ぼくも来たかったので、呼んでくれてありがとうございます、先輩」と新人インターン。

「そんなふうに言ってもらえると有難いわ。(待っている患者へ)さあ、次の方、中へどうぞ。腰がよくないんですね」


「誰だろ。どこかで時代劇の撮影でもしてるのかな。この辺に衣装をレンタルする店があるし」と話しながら通り過ぎていく人たち。


そんな会話を耳にしたヨンギョンの視線の先に恵民署医員の姿をしたホ・イム。


言葉もなく、抱擁もなく、ただ、見つめ合うホ・イムとヨンギョン。静かな表情のなかに愛しいヨンギョンにやっと会えた喜びを表現するナムギルさんの演技にノックアウトされ、どっと涙があふれたシーンです。400年という膨大な時を隔てて、それぞれが人の命を救うという使命だけに生きてきた孤独な時間があったからこそ、一層、輝いたシーンです。ああ、書いていても、涙が出てくる。


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擦り傷を負ったホ・イムの両手を治療するヨンギョン。

「痛そう」と眼から流れる涙。「どうして、こんな怪我を?」

「誰かに会いに来る道で自転車から落ちてしまって。気が急いていた」

ヨンギョンが消毒する右手をぴくっとさせるナムギルさん。こういうのをディテイルな演技と言うんでしたっけ?

「ポゴシポっソ(会いたかった)。遅くなって、まことにすまない」やっと眼を上げてホ・イムを見つめるヨンギョン。言葉はなくても、心の底では通じ合っている二人です。


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また、余談。「보고 싶었어.(ポゴシポッソ)」という台詞をナムギルさんの口から聞くのは、私が覚えている限りでは4回目です。


1回目。『赤と黒』テラを落とすため、モネの練習部屋で。

2回目。『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』病院に入院していた詐欺まがいの患者に庭で再会したとき。

3回目。『名不虚伝』15話。朝鮮から帰ってきたときにヨンギョンへ。

4回目。そして、今回。


1回目と2回目は、「보고 싶었어요.(ポゴシポッソヨ)」という丁寧語でした。テラに対しては偽りの気持ちですし、男性患者に対しては挨拶代わり。それに反して、ヨンギョンにつぶやいた「会いたかった」こそ、観る者の胸をも震わせるものです。それも、15話よりも今回の方が切実さが半端ではなかった思いに感動させられます。


(訂正)ホ・イムが口にしたのは、「보고 싶었어.」ではなく、「보고 싶었소.」でした(youtube動画のタイトル)。最後の「オ」の発音が違ってきますが、400年前の人ということで、こういう発音をしているのかどうか。もっとも、私にはこの違いは聴き取れませんが、ネイティブの耳には違って聞こえているんでしょうね。



聞こえてくるホ・ジュンの言葉―

「生きていると、何かを切実に願ったり欲したりすることがある。そんなときに訪れる思いがけないソンムル。それが真の褒美であろう」

ホ・イムの傍らに、あの鍼筒!


ところが()、救護所からどこかへ向かうヨンギョンにまたもガムタッチのホ・イムが微笑ましいです。


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「私に会いたいと思わなかったのか?」

「ちょっとだけ来たの?」

「ちょっととは。チョジャと生きるために来たのだ」

「誰が一緒に暮らすって?」

「もしかして、ナムチンがいるのか?」

「いっぱいいるわ。男友達が」

「男友達とは何だ? ナムチン、男友達?」

「いつ、帰るつもり?」

「言っているではないか。チョジャと生きるために来たと」

「あの時もそう言ったわね」

「だから、また、やって来たのだ」

「もう、結構。一度捨てられたんだから、二度目も」

「いつ、捨てたと言うんだ。ここでは生きられないと言ったからではないか」

「もう、いいって」

「どこへ行くんだ? チョジャがいなかったら生きてはおれぬ」


この最後のシーンは台本がなかったと前出の「制作陣のビハインドコメント」に書いてあったように思います。周りを歩いている人たちは一般の歩行者のように見えますし、ゲリラ撮影というものだったのでしょうか。


ともかく、泣いて、笑って、安心して観終えた『名不虚伝』。放送が終わってからも、youtubeにアップされているハイライト動画を観る毎日です。今やちょっと古い表現ですが、まさに、ホ・イム廃人!。


素晴らしいドラマを作ってくださった『名不虚伝』の監督、作家、スタッフ、俳優の皆さまに感謝します。ホ・イムとともに輝いたチェ・ヨンギョン役キム・アジュンさんの情のある演技にも感動しました。そして、今回も期待を大きく上回る演技で私を魅了してくれたキム・ナムギルさん、やっぱ、好きやねん! あなたのファンでいてよかった。


各シーンを盛り上げてくれるOSTの曲にも心震わされました。次のイベントでは、この中から、ナムギルさんが気に入った曲を歌ってほしいです。


そして、台詞を並べただけの拙いあらすじをお読みくださったギルペンのみなさま、ありがとうございます。たとえおひとりであっても、楽しみにしてくださる方がいるという思いがなければ、とても完走できない作業でした。もっとも、何度もホ・イムの言葉を聴けるのは仕合わせな時間でもありました。


1117日からはスカパー!MNETで日本語字幕つきの放送がスタートします。そのうち、BSでの放送も始まるでしょう。『名不虚伝』について、ホ・イムについて、キム・ナムギルさんについて、今後も、お話できれば幸いです。


おっと、クッキー映像を忘れるところでした。



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ホ・イムとともにソウルへ到着したマッケ。エレベータからやっとこさ抜け出し、眼の前の見慣れぬ光景に好奇心いっぱいの様子です。


大部屋で鍼治療を行っているジェハの元に近づくマッケ。

「そこではないんだけど」

「何ですか」

「ホ参奉さまだったら...

「ホ参奉? ホ・イム?」

このときの二人がいいですね。何かが始まる予感!


→ 完 ←


写真は、名不虚伝Facebook、NaverPost、OEntertainmentPostから拝借。あるいは、Youtubecapturesです。



by omasa-beu | 2017-10-06 19:02 | 名不虚伝(ミョンブルホジョン) | Comments(13)

tvN『名不虚伝(ミョンブルホジョン)』16話(最終回)前半

なんとか、最終回のあらすじをアップできます。できるだけ多くの台詞をピックアップしたつもりですが、聞き違い、勘違い、意味の違い等、多々あるかと思います。どうか、ご寛容に願います。



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15話の重いエンディングからどういう展開になるのか、興味深々、見守っていた最終回のスタートでしたが。


はあはあとあえぐ息遣いとともに聞こえてくるチェ・ヨンギョンの声。

「なんで、そんなに力がないのよ。もっと強く」

「(やっとの思いで)強くやっておる」と答えるホ・イム。


「さっきから何の声?」と二階を見上げながらいぶかるジェスク。

「なにか、抜き差しならないことをやっている感じが」とビョンギ。

「まさか、ケンカでも」とヨ祖父。

「ヨンギョン、ファイティン!」とビョンギ。


「次は、マウスTOマウス。頭を下げて顎を上げる。どうして、こうするの?」

「気道を開けるのであろう。私も知っておる。チョジャ、そうではなくて、直接チョジャで」

「結構! 呼吸を2回、はじめ!」

ヨンギョンから言われるとおり、マネキンの口から2回息を吹き込むホ・イム。

「もう一度、30回胸を押す。腕は真っ直ぐに、手のひらは胸の真ん中。指は肋骨を圧迫しない!」

「なんで、こんなことをしなくてはならんのだ」と開き直るホ・イム。

「こんなことですって。これがどんなに大事なことか、わからないの。あちらは救急車もないのよ。これを習っておけば、一人でも多くの命を助けられるでしょう」

「こんなことをしなくとも、私は命を救うことができる」

「知ってる。知ってるけど」というヨンギョンの口をキスで塞ぐホ・イム。


そのあと、初めて見る、こんな表情のホ・イム、いえ、ナムギルさんが、一瞬、尾美としのりさんに見えました(ミアナミダ)


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回想。南山での会話の続き。

「もう、戻ってください。あなたのいるべき場所へ。見たでしょう。ここの人々がどのように暮らしているか。ここは戦乱もないし、病院も医者もたくさん。救急もあれば薬も食料もいっぱいあります。ここは、あなたがいなくても大丈夫。でも、あちらは、救急もなく、病院も医者もなく、薬も食料も十分でない。あなたのを必要とする人々がたくさんいるから、あなたは戻って、朝鮮を守ってね。代わりに、わたしに三日だけ、ちょうだい。三日だけ」



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朝鮮でスゲチマをかぶったヨンギョンの似顔絵をスマホに画いているホ・イム。一方、この三日間の予定を決めるのに忙しいヨンギョン。


「何、これ?」

「きれいであろう」

「朝鮮に行って、こんな女に会ってきたの?」

「そうではない。よく見てくだされ」

「鼻は低いし、眼もわたしより小さいし、アイグ~ 大変」とけなすヨンギョン。

「ヨンギョンさんだ」

BGM()

「絶世の美女じゃない。絶世の美女ね。ピカピカしてる。きれいじゃん」


「この絵を私のガムタッチへ送信」と音声入力でヨンギョンのスマホへ絵を送るホ・イム。400年後の世の中への適応能力抜群ですね。


「次は何をする?」

「順番なんかはどうでもいい。全部やろう」

結局、ああだこうだと決まらない二人が選んだのは、映画『ローマの休日』鑑賞。二人の最初の出会いのとき、壁に映写されていた映画でした。でも、ホ・イムは訳がわからない感じで、つまらなさそうです。


「どうして、そんなにスーパーへ行きたいのかしら。いつも腹ペコね」

「朝鮮で暮らせばそんな口はたたけぬわ」

言い合いをしながら出かけて行く二人。


両手にスーパーの袋を下げて帰ってきた二人。

「どうしてそんなに買ったの。誰もそんなに食べないのに」

「全部食べてやる。残り物は朝鮮へ持って行く」


このあたりの痴話げんかはアドリブのような台詞の連発です。


居間。

「どうぞ、おすわりくだされ。先生とお二人のために私が作りました」とホ・イム。

「私が全部作ったの。すわってください」とヨンギョン。

「今日は何の日? 院長の誕生日でもないのに」とジェスク。

「皆一緒に食事をしたことがなかったので。おあがりください」とホ・イム。

「いっぱいあるから、たくさんどうぞ」とヨンギョン。

「先生、お味はいかがですか」とホ・イム。

「ああ、おいしい」と言いながら表情は真逆のヨ祖父。

「オンニ、おいしい?」

「これ、人間が食べるものか」と口に出し、ジェスクからたくわんを口に突っ込まれるビョンギ。

「おいしいわ。今日はたくさん食べるからね」

お肉をどっさりとホ・イムのご飯の上に置いてあげるヨンギョン。朝鮮では口にできない料理ですもんね。ホ・イム以外は、相当まずそうな表情をしています。手術は得意でも料理は下手なヨンギョン。14話でスンドゥプチゲを作ったとき、ホ・イムにそう告白していました。


おしゃれをして記念写真を撮るホ・イムとヨンギョン。そして、祖父、ジェスク、ビョンギの恵民署漢方医院の家族たち。ヨンギョンが顔を上に向けてホ・イムと同じ表情をするのがとてもチャーミングです。ここは、一見にしかず、ですね。



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夜。居間で眠るホ・イムの横にそっと添い寝するヨンギョン。眠ったふりをしていた眼を開け、ヨンギョンの方に向き直り、腕枕をして抱き寄せるホ・イム。映画なら、ここでもっと進展すると思うのですが、祖父がいつ部屋から出てくるかも知れない状況では難しいですね。


「次の患者さん、どうぞ」と声をかけるユ・ジェハ。

「ホ先生、ホ・イムさんがどうして、ここに」

患者として来たというホ・イム。

「ヨンギョンさんとあちこちでデートしたので昨日から肩が痛んでおる」

ヨンギョンに片思いしてきたジェハにぬけぬけというホ・イム。


ホ・イムの左の肩に鍼を打つジェハ。実際に行っているのは本職の漢方医によるものなんでしょうね。

「あー、あ、やさしくしろ、あー」と大げさに痛がるホ・イム。

「まだ、やってませんよ~」

「へへへへへ、そこではなくて、〇〇、〇〇、〇〇に」

「からかってるんですか。信用してないなら、どうしてここに来たんですか?」

「子孫が先人にそんな生意気な態度をとっていいのか。それに、お茶の一杯もださずに治療をするのか」

カフェのコーヒーを出すジェハ。

「ありがと」

「歳はぼくと同じくらいだと思うんだけど、ホ・イムさんはいつ頃からそんなに鍼が上手くなったんですか?」

「うん、最初から上手だった」

眼を丸くするジェハ。

「いつ頃からかは知らぬ。医員になってからたくさんの患者を診てきたから、私も知らぬうち」

「その歳で一体どれだけ診たというんだ。何人くらいを診てきたんですか?」

「一日に数十人から百人。十年間」

「数十人、百人!」

「あのヨンガムときたら! もっと早くに言ってくれるべきだ」

「それでは、もしかして、親指と人差し指に指紋がないのは?」

「世の中、代償なくして何が得られるものか」

「偉そうに!」

「(ジェハの太ももを軽くたたきながら)ユ先生はいい医者の心を持っているから、ちゃんとやれるだろう」

「これは、何ですか?」

「まさか」

「ううん、喜ぶのは早い」

「そしたら、ヌナは?」

「ユ先生がこれからは温かくヌナに接してあげてくれ。私の次にあの女人を心配してくれるのは弟ではないか、おとうと!」

「ヌナのことを頼みにいらしたのですか」(もう敬語になっているジェハです)

「もう一つ、頼みがある」(この頼みについては、後に判明しますが)


余談ですが、「制作陣のビハインドコメント」というブログによると、ナムギルさんは一度教えてもらったツボの位置はほとんど忘れないし、鍼を打つシーンは、手のスタントさんはほとんど使わずにナムギルさん本人によるものということです。ナムギルさんの頭がいいというのは、ワンデイのチョン・ウフィさんも語っていましたし、今回、ホ・ジュンで出演しているオム・ヒョソプさんが『善徳女王』で共演したとき、60話でピダムがヨムジョンたちに襲われるアクションシーンでは、「彼は天性の俳優です… 現場で数回合わせただけで、彼はひとつも間違えずに全部暗記していました」(「善徳女王公式ガイドブック下巻」)とインタビューで答えています。ファンとしては嬉しいエピソードです。


寝室で泣いているヨンギョンの声を聴き、ノックして入る祖父。

(韓国ドラマで家族の部屋にノックして入るのはめずらしいですね)


「キョン」

「ハラボジ、あの人について行ってはだめ? あの人と一緒にいたい」

「アイゴー」と言葉がない祖父。

「わたし、あの人がいなかったらやっていけない。ハラボジ、一度だけ。ついて行かせて。一緒に行きたい。ハラボジ。一緒に行く。大丈夫だから」と泣きじゃくるヨンギョンです。(行け、行けと思いましたけどね)


部屋の外では、ヨンギョンの声を聴き、やはり涙するホ・イム。出てきた祖父から「入りなさい」という表情をされ、ヨンギョンの部屋に入って行きます。


「涙は忘れることにする。そなたの笑みだけを持って行く。私が持って行けないものをもらったら、ほんとうに持って行きたいものの場所がなくなってしまうではないか。メスを持つそなたの手、白衣を着たそなたの姿、患者たちに向けるそなたの気持ち。こういうものを持って行きたいのだ。(自分の胸にヨンギョンの左手をあてながら)これだけ、覚えておいてくだされ。そなたゆえに高鳴る私の心臓」とヨンギョンの唇にキスするホ・イムです。

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そなたは、これだけ、覚えておいてくだされ
そなたゆえに高鳴る私の心臓

Dr.Heo.2017 インスタグラムからお借りしました。


そのあと、家の中の思い出の数々を辿るホ・イム。ヨンギョンから教えられてカップ麺を食べたこと。初めてテレビなるものを一緒に観たこと。行き先がなければここにいればと言ってくれたこと。雨の日の庭そうじ。恵民署漢方医院の皆とのじゃれ合い。モーニングキス。そして、二度とひとりにしないとヨンギョンに誓った庭。空(くう)に向かって手を差し伸べるホ・イム。その姿を二階から見ているヨンギョン。自分だけがつらいのではないとホ・イムの心の痛みをひしと感じたことでしょう。


マンゴン(網巾)と道袍を身につけ、旅支度のホ・イムが恵民署漢方医院の院長、ジェスクとビョンギを前に最後の挨拶をしています。


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「(ジェスクへ)お茶を作っておいたので朝晩飲むように」

「えっ、わたしの?」

「それから、私が見たところ、チョルスという男よりも、この愚か者のほうがずっとましだ」

「(嬉しそうに)ジェスクさん」とビョンギ。「愚か者は別として」

「それから、頼みたいのだが、オモニとボンシクに時々気を配ってくだされ」

「ええ、そうします」

「この愚か者をどうしたものか。トレンドでは、最近の流行は直進男となっておる」

「直進男。直進男とは何?」とビョンギ。

舌打ちするホ・イム。笑っているジェスク。

「おふたかた、これまでいろいろとありがとう存じました」と二人に深くお辞儀をするホ・イム。

次に院長、ヨ祖父の前でクンジョル(ひざまずいてするお辞儀)をするホ・イムに合わせ、腰を落とす三人。

「先生」

「もうお辞儀を受けたから、それでよい。早く行きなさい。あの子が待っている」

「末永く、お達者で」

「心配するな。長生きして、キョンイの傍にいるから」

「では」と再び丁寧なお辞儀をして去るホ・イムです。


挨拶はしたけど寂しいと言うジェスク。

이리 오너라!(イリ オノラ!)(たのもう!)」と言って、また、帰ってくるよとビョンギ。

「でも、一体どこへ行くの? 鍼ひとつ持たずに」

「服装を見ると、朝鮮」と答えて、頭をどつかれるビョンギ。

「こんな時によくもそんな冗談を」

「冗談じゃないのに」

何とも言いようのない表情をしているヨ祖父。


庭の片隅でホ・イムを待つヨンギョン。

「この季節は寒くて乾燥しているから肺にさわりがある。よって、暖かくしていなされ」

「あちらの冬も寒そう」

「一緒にいてくれて礼を言う」

「もう、あなたが苦しまなければいいんだけど」

「約束を守れなくてすまぬ」

「もう、あなたを待つことはないのね」

「行かなくては」

背を向けて行くホ・イムの袖をつかみ、引きとめるヨンギョン。

「ひとりは寂しいでしょう。一緒にいてあげる」


心臓に長い鍼を刺そうとするホ・イムの両手に自分の両手を添えるヨンギョン。死に至るまでの壮絶な苦しみに堪えるホ・イム。というより、ナムギルさんの演技が真に迫っており、リピするのさえ辛すぎるシーンです。


このままホ・イムと一緒に朝鮮へ行くつもりかと思わせたヨンギョンでしたが、最期の瞬間、彼を抱きしめていた両腕をほどき、そっと身を引いて。眼を開けたときにはすでにホ・イムの姿はなく、その場にへたり込んでしまって。


雨の朝鮮に到着したホ・イム。残された恵民署漢方医院の庭にひとり残されたヨンギョン。相手を求めて伸ばす手の先は400年もの時を隔てた宇宙の果て。その寂寞感はたとえようがありません。ホ・イムの慟哭が心に残ります。


朝鮮は戦いの地。医員として従事し、負傷者を治療するホ・イム。


「そなたをひとり残してやって来た私の世界」


銃で撃たれた患者の身体から銃弾を取り除くホ・イム。これは、朝鮮でヨンギョンと共に男の子の協診コラボで手術を行った際に見覚えた方法でした。


「いずこもが死と苦痛、悲鳴の止むことのない国」


倒れている兵士の中に瀕死の倭軍の兵を見つけ(甲冑をつけているように見えるので倭軍と思うのですが)、黙ってその手を握ってやるホ・イム。8話で重傷を負った倭軍の将軍、沙也加に初めて出遭った時、「因果応報という言葉を知っているか。よその国を荒らした罰と考えなさい」とそのまま行こうとしたホ・イムではなく、ヨンギョンが言っていた「患者には資格は要らない」という言葉を実践する医師に変わっているように思えます。


「救える患者より、そうはできない者たちが溢れ、私は宿命のように、毎日、彼らの苦痛と死に向かい合っている。戦いの前では私の力は微々たるものだが、私を待つ人々がいるため、この務めを終えることはできない」


阿鼻叫喚の戦場で、束の間、栗でハートを描くホ・イム。彼を支えているのはヨンギョンとの日々だったはず。


「患者を失い、涙が出ない日には、考えてしまう。そなたの世界の医術であったなら、もっと多くの命を救えたであろうかと」


刈り上げていたホ・イムの髪の毛も、今やまげを結えるくらいに伸び、ひげをたくわえて、それだけの月日が経過したということを示しています。


シネ病院ER。運び込まれる交通事故の患者。手術の甲斐なく死亡。一方、奇跡的に助かる患者もあり、患者のひとりひとりに「ありがとうございます」と頭を下げるヨンギョン。患者との接触をさけていたかつてのヨンギョンではなく、今や、自ら患者を抱きしめ、痛みを和らげようとする医師なのです。


「医学の発達した現代でも人間の力では救えない命があり、時に、説明のつかない奇跡が起きたりします。しかし、私は知っているのです。それは奇跡ではないことを。あなたが言ったとおり、死ぬも生きるも結局は天が与えること。医者たちはたったひとつの命を救うために日々最善を尽くしているのです」


雪の降る戦場。手足を凍えさせながら治療を行うホ・イム。


「そなたの世界。今日のそなたは救わねばならない命を失って泣いているのではないか」


「あなたの世界。今日一日のあなたはさらに多くの死に出会ってはいるのでは」


「そなた」


「あなた」


「達者でいるか」


「大丈夫ですか」



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「制作者のビハインドコメント」内から拝借。


戦いの場で負傷者の治療を行うホ・イムの映像にナレーションと音楽があいまって、映画のようなシーンを作りだしています。とくに、ナムギルさんのナレーションは胸の奥深くに染み入ってきて、ホ・イムの孤独がひしと感じられます。私にとって、最終回の白眉とも言えるシーンです。


字数が多くて、一度にアップできないようです。 後半に続きます。


by omasa-beu | 2017-10-06 18:47 | 名不虚伝(ミョンブルホジョン) | Comments(4)
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♪ ♪ Kim Nam Gil Forever ♪ ♪  韓国の俳優キム・ナムギルさんが好きです☆ドラマ『名不虚伝(ミョンブルホジョン)』11/17からMNETにて放送開始!!


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