おまさぼう春夏秋冬

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[記事]『ある日(ワン・デイ 悲しみが消えるまで)』 キム・ナムギル インタビュー

秋の長雨がうっとおしい毎日です。みなさま、ご機嫌よくお過ごしですか。tvN『名不虚伝』の放送が終了してからは、かなり、気が抜けてしまっていますが、ガンスとホ・イムを行ったり来たりしていたこの夏の3ヵ月ほどは夢を見ていたような気がします。


最近は、昨年と今年のファンミDVDを繰り返し観ています。昨年のファンミで、ほっぺがたこ焼きだったナムギルさんは映画『殺人者の記憶法』で体重を増やしたあと、減量している最中だったことが、今更ながらに感じられたりします。ファンミの翌月にはワンデイの撮影に入ったはずですが、さらにすっきりしたガンスに変身しているのですから、俳優さんというのは、すごいというか、大変というか。体重が増える一方で憂うつでしようがないのに、食べることがやめられない自分自身がますます嫌になってきます。


さてと、ワンデイが韓国で封切りされた頃のインタビューです。すでにご存じの方も多いかと思いますが、私は見落としていましたので、興味深く、読んでみました。


俳優という職業は、そのときどきで、見知らぬ人物に憑依していくわけですから、現実の自分とどう折り合いをつけていくのか、考えが深い人ほど、悩みの幅も広いように思えます。


ナムギルさんのインタビューは、時々、禅問答のようで、どう理解すればいいのか、単純な私には理解できなかったりします。でも、それは、ある意味、韓国語がわかっていないせいかも知れませんので、下記の日本語訳も、そのあたりを忖度(そんたく)しながら()お読みいただければ幸いです。


【マガジンM】『ある日』キム・ナムギル、自分の中の孤独をじっと慰める


【中央日報】入力2017.04.06 00:00


ナ・ウォンジョン記者





キム・ナムギル(36)は、軍入隊前、一週間ほど、寺院に逗留したことがある。 TVドラマ『グッバイソロ』(2006年、KBS2)をともにしたノ・ヒギョン作家、ペ・ジョンオクとその翌年のTV単発ドラマ『私たちを幸せにするいくつかの質問』(2007年、KBS2)を撮ってからいくらも経ってない頃だ。チョントフェの寺院に誘ったのは、しばしば彼の個人的な悩みを聞いたりしていたノ作家であった(キム・ナムギルは彼女を「先生」と呼んだ)。 「先生の勧めでペ・ジョンオク先輩とともに現実を離れ山寺で知らない人と過ごしました。とにかく、すべての人格体は一人ではないですか。どれほど寂しく大変か、自ら認めようとしな​​いと、誰もわかってくれないということを悟った瞬間が一番印象に残っています。現実に戻って12ヶ月は人生に感謝しながら過ごしました。社会生活をしてみると、このような悟りをまた忘れたりするでしょう(笑)。それでも試行錯誤を繰り返しながら、ぼくも少しずつ深まってきたと思います」


以後、キム・ナムギルはTVドラマ『善徳女王』(2009年、MBC)で「人生のキャラクター」ピダムに出会った。『悪い男(赤と黒)』(2010年、SBS)ではイタリア・フランスまでファン層を呼び起こした。エイズ患者役のために13kgを減量した映画『暴風前夜』(2010年、チョ・チャンホ監督)、ソン・イェジンと呼吸を合わせたTVドラマ『サメ』(2013KBS2)まで、かつて彼が演じた男たちは、ことごとく捨てられ、ずっと傷を負った存在だった。痛ましく孤独であればあるほど、キム・ナムギルは俳優として愛された。作品に没頭するたびに手にあまる心は長く残った。そうすればするほど、彼は作品とキャラクターにさらに共感し、抱きかかえようとした。確固としていたはずの信念がすっかり崩れることを経験し、悩みの歩幅を少しずつ広げながら。キム・ナムギルの魅力を最近の言葉で「ビーグル美(ビーグル犬のようにやんちゃでいたずら好き)」と言うのか。カバーストーリーの撮影中ずっとビーグル犬の子犬のように茶目っ気にあふれていた彼の眼がこの話を聞かせてくれる時だけは淡々となった。


『ある日』は、そんな彼に10年前の山寺の記憶を蘇らせてくれた映画だ。「誰もが隠したい過去のひとつ位は持っているでしょう。『ある日』は、顔をそむけていた自分の痛みに向かい合ったときに初めて立ち直れる人たちの話です」キム・ナムギルの言葉だ。


最初はガンスがミソの魂を見るという設定のために出演をためらった。映画の後半、ガンスとミソは生死の境界である選択の岐路に立つ。彼は「このような真面目な素材をファンタジーのジャンルで語るのは軽くないか、先入観があった」と述べた。「イ・ユンギ監督の粘っこいメロ映画を好きだった」というキム・ナムギルが第一に挙げるイ監督の映画は、『女、チョンヘ(チャーミングガール)』(2005)だ。「『女、チョンヘ』で(主演俳優)キム・ジス先輩がタバコを吸いながら道を歩くシーンが好きです。俳優と背景とすべての感情が演出(ミザンセーヌ)されて余白に溶け込むその余韻が本当に長かったんです。『ある日』は、イ監督の作品の中で商業的な悩みが最も多く盛り込まれた映画なんです。最初はイ監督の前作の色と違っていたので戸惑いました」


わずか数ヶ月後に反転が起こった。再びシナリオを読んだキム・ナムギルはこみ上げる涙をどうしようもなかった。キム・ヨンハの同名小説が原作の映画『殺人者の記憶法』(2017年公開予定、ウォン・シニョン監督)を撮影している時だった。この映画で彼は、アルツハイマー病にかかった連続殺人魔(ソル・ギョング)とある種の関係にある連続殺人魔役を演じた。「皮肉なことに、『ある日』を読んだのは、憂鬱とか苦労を超えた、ぼくの中の暴力性を最大化して演技していた時期だったんです。決して殺人鬼の行為を正当化することはできませんが、時代が作り出した社会像・人間像という考えに「人間の欠乏とは何か」と悩んでいた時だったんです。何かに心が動いたのか、『ある日』が異なって見えました。置かれた状況や心情によって、より長く残る映画という気がしました」だからといって、「この映画は『でもな、オレ、こんなに死にそうに痛いんだから分かってくれ』ではない」とキム・ナムギルは焼酎にたとえた。12杯飲んで杯をとんと置くと痛みがあるが、それを現さないポーカーフェイスを想像して演技しました。『パイラン』(2001年、ソン・ヘソン監督)が浮かんだが、調べてみるとソン・ヘソン監督が書いたシナリオをイ監督が脚色していたんです」


妻の死から抜け出せないガンスとミソのメロに見えることだけは警戒した。劇中、ミソがガンスを呼ぶ呼称を「おじさん」に定めたのもできるだけ距離感を置くためだ。ガンスがミソの手をそのまま透過する雨水を見てびっくり仰天し、ミソとなんだかんだと穏やかな笑いを誘発する場面は彼が一人で悲しみを抑える瞬間と交差する。一瞬たりとも思いのままに流れることのない私たちの人生のように。


ガンスは泣くことができない男だ。 「原発の爆発の危機の中で、仕方なく小市民の英雄として背中を押され、死の恐怖と憤りを堪えられなかった」前作『パンドラ』(2016、パク・ジョンウ監督)のジェヒョクと異なる。キム・ナムギルは「(感情を)秘めることが習慣になり、泣くときも声を上げて泣くことができず、縮こまるガンスが痛ましかった」と語った。「泣いたら胸がすっきりしたという人々が時にはうらやましくもあり、気にかかったりもします。悲しい時、ぼくは何もしないで時間が過ぎて行くのを待つ方なんです。務めて忘れてみようとする行為自体が大変ではないですか。実際、自ら崩れたり座り込んで起きられないことがあり、恐れたりもします。肯定的なエネルギーで満たされ、少ししっかりして振り返ってみる勇気が生じる頃には、遠回しにあばいてみて、自虐するなり、哀れんだりしてもそうであったようです。ある意味、(痛みに)正面からぶつかっていけないんです」


大衆に愛されてきて、キャラクターが強く、痛みのある作品を主に追求してきてマンネリズムについて悩むことになったというキム・ナムギル。 『ある日』でくたびれた背広に無精ひげをはやしたままミソに巻き込まれるガンスは、最近、『海賊:海に行った山賊』(2014、イ・ソクフン監督)、『桃李花歌』(2015、イ・ジョンピル監督)『パンドラ』などで彼が挑戦してきた様々な試みの一つだ。もちろん、おもわず眉間をしかめる悩みに沈んだりして、のそりのそりとリードして行く姿でいつもの「香港ノワールのようなキム・ナムギル印の雰囲気」が滲み出るのかもしれないが。次回作『殺人者の記憶法』では感情が一つも盛り込まれていない不気味な眼つきを披露する予定だ。全裸の後ろ姿が殺伐として現れる場面のために撮影当時体格を大きくすることもした。しかし、いつの間にか原状復帰だ。いや、「作品のためにわざと体重を減らしたことを除けば、最近ほどやせたことはない」ほどだ。彼にそれとなくガンスのような人生の決定的な一日を経験したことがないかと尋ねた。「ある日というのはいつもあるようです」彼はにやっと笑った。もっとも、口癖のように「ぼくは肯定的」と語る俳優ではないか。キム・ナムギルの人生は川のようにとうとうと流れている。

ナ・ウォンジョン記者


by omasa-beu | 2017-10-21 12:31 | 映画 ワン・デイ 悲しみが消えるまで | Comments(10)
Commented by noriko at 2017-10-21 15:52 x
おまさぼうさま

初めて知るようなことも多くて、とても有難い記事でした。記者の方の好意的な気持ちも嬉しいし、それをおまさぼうさんが読みやすく訳してくださっているので、すーっと胸の中に落ちてきました。あのころ、こんな風に考えて、こんな風に過ごしてたんだなぁと。

桃李花歌の撮影後は長い間消息不明で、現れたと思ったら妙に太っていたりして、「俳優の憂鬱を抱えているから、食べても太らないんじゃなかったのか」とか、一人悪態ついたりして申し訳なかったと思います(笑) 撮影後に扁桃腺炎で入院してた時も「仕事しないで長期間のんきに何をしてるのか」と一人でぼやいていましたが、反省してます(;´・ω・) 

こんなにストイックに俳優の仕事に人生をかけている人なのに。
これからは少々の不在があっても、信じて待とうと思います…この記事を読ませてもらって、しみじみ思いました(´・ω・`)
Commented at 2017-10-21 16:16 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kurikuri at 2017-10-21 16:32 x
おまさぼうさま こんにちは
台風が週明け向けて近づいていますね。かなり大型で緊張しています。今回の記事を拝読して、確か購入したことがあると探しました(笑)当時はナムギルさんとウヒさんのかわいい写真に惹かれていましたので訳の記事を読んだままでした(汗)こうやって記事にあげていただくととてもよくわかり再びナムギルさんの言葉に触れることができました。「OneDay」鑑賞後ですからなおさら身近にかんじられました。ありがとうございました。

先日「殺人者の記憶法」をちらりと見てみましたが、テジュ怖いです。舞浜のファンミで皆さんが「かわいい~」と声をかけていましたが「殺人者ですよ」「サイコパスでもなく」と話されていたのが記憶にあります。確かに普通の感じの青年が豹変するのですから。過去の記事ですが、こうやって映画の公開と合わせて読み直すとナムギルさんが話されていることがよりわかるようです。
久しぶりに「ROSDSHOW」を観てみようかな。
Commented by omasa-beu at 2017-10-21 18:29
norikoさま

コメントをありがとうございます。韓国語を少しでもお分かりになる方は原文にあたっていただければいいんですが、私の訳では、自分でもわかりにくかったりするので、ほんとに、勉強しないといけないなと実感するばかりです(汗)

もうちょっと気楽に生きればいいんじゃないのと思うほど、いつも何かしら考えている人ですね。演技を評価されながらも、なかなか脚光を浴びられなかった日々がそうさせたとも言えますし、元々、そういう性格なのかも知れません。日記をつけている人というのは、内省的な方が多いんでしょうか。

彼の不在中、何だかんだと言っても、今までだってずっと待ってきたし、今年はファンミもあり、ガンスとホ・イムにシアワセをもらえたし、イイ年でした。いえ、過去形にしてはいけないですね。来月からは、日本語字幕付でホ・イムに会えるのを心待ちにしています。
Commented by omasa-beu at 2017-10-21 18:45
鍵コメさま

お気遣いいただき、恐縮です。名不虚伝はyoutubeなどで毎日のように観ているので、ホ・イムロスという状態があたるかどうかはわかりませんが、ワンデイとドラマで忙しかった夏が過ぎて、いつもの静かな日常に戻ったということですね。ブログも、一時は、毎日のように更新していた時期もあるのですが、ナムギルさんの活動が見えなくなると、こちらも沈んでしまいますので、こんなもんなんです。

演劇部にいらしたなんて、憧れます。ナムギルさんは、高校生の時に観たリア王に感動して俳優を目指したと折に触れて語っていますが、俳優さんの要件として、「一声、二顔、三姿」なんて言いますから、俳優になるために生まれてきたような人です。声はもちろん、台詞廻しも抜群ですもんね。私も、おそらく、鍵コメさまに負けず劣らずのミーハーなので、ナムギルさんの何を見ても、だらっとニヤケテイル自分にたびたび気がついています(苦笑)
Commented by omasa-beu at 2017-10-21 18:56
kurikuriさま

ほんとに、雨続きだけでもうっとおしいのに、台風は困りますね。また、被害が出ないように祈るばかりです。断捨離を目指しているのに、一方で雑誌を増やすのがいやで、掲載雑誌を購入しなかったんです。最近は、ナムギルさん記事の日本語訳をつけてくれますから、すでにお読みになった方も多いかと思っていました。こちらこそ、コメントをありがとうございます。

ワンデイは、日本公開の前に何度も観すぎてしまったので、殺人者は来年の公開まで観ないでおこうと考えています。けど、インスタ等で部分的にアップしてくださっている映像は観たのですが、あの、狂ったようなテジュ、すごく好きです。実際に映画を観たらどうかわかりませんけど、余計、楽しみになりました。
Commented by kurikuri at 2017-10-21 21:46 x
おまさぼうさま
リコメありがとうございます。前コメントで「ROADSHOW」の間違いに気づきました。訂正します。ふふふ・・・実は私も怖いといいながら狂ったようなテジュにぞくぞくします。反転するナムギルさんの表情は魅力的です。「OneDay」は最後の場面がショックで劇場で鑑賞するまで観ることはありませんでした。今回は、お楽しみとしてとっておこうと思います。その前に本が届くし。原作と比べるのも楽しみです。そういえば、「漢陽都城」のオーデイオガイドもできたみたいですね。ほんとうに私たちにオフが無い現在が嬉しいです。
Commented by omasa-beu at 2017-10-21 22:43 x
kurikuriさま

映画はシニア料金で入れるのに、前売りをすでに何枚も買ってしまったので、また、通うことになりそうです。

漢陽都城オーディオガイドは、全区間が来週公開されるようですね。すでに公開されている城北編のみ、ナムギルさんの心地よいナレーションを聴いてみました。現実に歩ける日が来そうには思えないんですが、声を聴いているだけでも、シアワセな気分に浸れます。
Commented by ホタル at 2017-10-22 14:14 x
おまさぼう様、こんにちは。記事の紹介をしてくださいましてありがとうございます。初めて読ませていただきましたが、今までの情報から推察していたナムギル氏の性情がまた少し確固たるものになった気がいたします。無論それも一面でしかありませんが。様々な事象に関心を持ち、深く考えるのは演じ手として優れた特性かと思われますが、人としては弱点の側面もあり、何事によらず諸刃の剣であると感じます。思慮深くありながら、不安定な部分も内在されている面に惹かれます。「ある日」は誰にでも幾度も訪れますよね。私にとってナムギル氏のピダムに出会った日も、おまさぼう様のブログに出会った日も大切なワンデイですし、お二人のおかげでかつてないほどの辛い日々を乗り越えられつつあることに深く感謝しております。いろいろな「ある日日」が繋がって人生が紡がれていくことを改めて感じ、人と人との繋がりの温かさを感じて嬉しくなります。心底辛い時には家族の存在も友人も直接の救いにはならないことがあり、孤独に独りで自身の課題と向き合い戦わなければなりません。でも、根底に人への信頼感がある限りいつかその苦しみから脱することができるのだと思います。
では台風が心配ですが、気をつけてお過ごしください。どこにも大きな被害がありませんように。
Commented by omasa-beu at 2017-10-22 18:14
ホタルさま、こんにちは。

インタビューものはナムギルさんを知るうえですごく貴重なので、できるだけ取り上げたいと思うのですが、なかなか、すべてはカバーしきれません。今は、ホ・イムを演じていた頃の話を聞きたくてしようがないのですが、撮影中は無理なのかどうか、待っている最中です。

おっしゃるとおり、「ある日」は幾度もあるように思います。それは、必ずしも、特別な「ある日」でないことも、経験上、ありました。つまり、意識せずに送っていた日々がかけがえのない時間であったことなどです。

ワンデイの「ある日」についても、記事にあるようなガンスが選択を迫られた日ではなく、もしかしたら、特別なある日ではなく、平凡に過ごしていた日々のことかなと考えたこともあります。結局、結論は出ていませんけど、それは、観るひとによっても違うんでしょうね。

ナムギルさんとの出会いは別にして、ホタルさんが当ブログとの出会いまでもそのひとつに挙げてくださってるのは、心底、光栄に思いますし、続けていてよかったと感じます。こちらこそ、ありがとうございます。
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♪ ♪ Kim Nam Gil Forever ♪ ♪  韓国の俳優キム・ナムギルさんが好きです☆ドラマ『名不虚伝(ミョンブルホジョン)』11/17からMNETにて放送開始!!


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