tvN『名不虚伝(ミョンブルホジョン)』4話 視聴率は平均 6.0%、最高6.6%

朝鮮時代の場面を観ていると、見慣れたMBCドラミアの撮影地がそこここに登場します。何年か前、私が訪れた際も、『善徳女王』をはじめ、数々の時代劇でお馴染みの風景に出合って感激したものです。その時は『馬医』の撮影を遠くから眺めたりしたことを思い出します。この撮影地、現在、「大長今(宮廷女官チャングムの誓い)オープンセット」を元の場所から移設し、「龍仁大長今パーク(용인대장금파크)」という名前に変わっています。NHK『精霊の守り人』の撮影も行われたので、MBC以外のドラマ撮影も可能なようです。ナムギルさん自身も、撮影は『善徳女王』以来だったと思いますから、懐かしく感じられたかも知れませんね。


さて、4話の大まかなあらすじです。各シーンのナムギルさんの表情や演技がとても魅力的なので、すべてキャプチャしたくなります。


シネ病院のERでチェ・ヨンギョンをかばって先端の尖った棒状のものに背中を刺されたホ・イムでしたが、気が付くと、二人がいるのは山の中。「わたしを拉致したの?」と責めるヨンギョン。この地が朝鮮時代の漢陽(はにゃん)と言われても信じられないのは当然です。


往来をひとりで歩くヨンギョンの服装はどうみても異様とあって、道行く漢陽の人々の注目の的になります。ホ・イムの言葉をやっと信じたのか、茫然と道の真ん中に座り込むヨンギョンをめがけて駆けてくる馬を避ける術もなく、ただ、見つめるヨンギョンを間一髪で助けるホ・イム。


「もう少しで交通事故に遭うところだった。ここは救急車もないからな。怪我はないか」と盗んできたチマを頭の上にかけてやるホ・イムを愛しいひとに出会ったかのように見つめるヨンギョン。地獄に仏という気持ちだったのでしょうか。


それでも、気を取り戻すと、「責任をとれ」とまたも迫るヨンギョン。「傷の手当てもしてあげたし、ご飯もごちそうしたじゃない」と妙に女っぽく品を作る彼女に、「おれを蹴ったり、たたいたりしたのを覚えていないのか」と負けていない二人のやりとりが絶妙です。


韓服を着たヨンギョンに見惚れながら、上着のリボンの結び方も知らない彼女のためにためらいながら胸の前で結んでやるホ・イム。


「身につけるもので、人にもなれば畜生にもなるのが朝鮮だ」と身分の壁に苦しんできたホ・イムらしき言葉。


漢陽は慣れた土地とはいえ、矢に射られた身として、ヨンギョンを連れてそっと恵民署へ戻ったホ・イムは、ヨンギョンを残してマッケに会いに行きます。


一方、シネ病院では、オ・ハラの手術時間になっても現れないヨンギョンのため、上司が手術を行うことを告げますが、「きっと助けるから」と言ったヨンギョンの言葉を思い返すハラ。


いなくなったホ・イムが心配でたまらなくて、この日も彼の部屋にいるマッケですが、再会した彼(実は女性)から、自分があちこちから追われる身であることを知らされるホ・イムです。また連絡するからと立ち去ろうとする彼の腕をつかむマッケはかなりホ・イムを慕っている様子が感じられます。人目を避け、小窓から出る際、マッケの顔前でおならを一発かましたときのホ・イムの表情がとてもチャーミング()。韓国のドラマは、ほんとうに、こういう下ネタが多いです。


ホ・イムを待つヨンギョンに遭遇する医員ユ・ジノ。妓生呼ばわりしたジノに謝罪させる強気のヨンギョン。


ユ・ジノは、ホ・イムが消えたため、内医院から恵民署へ異動させられるのが不満で彼を探しているという。


ホ・イムを待つヨンギョンは、恵民署の前で人が倒れたことに気づき、現代と同様の応急手当をしようとします。しかし、刃物であるメスを身体に入れようとする瞬間、それを止めるホ・イム。「ホ先生、ホ先生だ」と騒ぐ人々を「静かに」と一喝し、鍼で男を救うのです。



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門の前に現れたマッケに患者を託し、ヨンギョンとともに恵民署へ入るホ・イム。


「どういうつもりだ。メスなんか出して、どうなったと思う?」と責め立てるホ・イムに反撃するヨンギョン。

「あなただって、クラブの前やオ・ハラが倒れたときには治療しようとしたじゃない」

「みんなに気が狂っていると思われたわけだ」とホ・イム。


宮殿の牢内では、手下からホ・イムが女人を連れて戻ったことを知らされるホ・ジュン。


ホ・イムを無傷のままで連れ戻せと手下に銘じるユ・ジノ。


馴染みの酒幕(居酒屋兼宿)で互いに背中を向けて座っているホ・イムとヨンギョン。まるでケンカをしている夫婦のように、女将を通して会話をする両人()


宿の部屋に通されたヨンギョンは、現代でのホ・イムとのあれこれを回想し、「悔しかったに違いない」とつぶやくのです。


膳を運んできた女将から「これでチャラ!だとホ先生が言ってましたよ」と伝えられ、つい、微笑むヨンギョン。


ヨンギョンを宿に残し、いずこかへ向かうホ・イムは、酒を飲むヨニの父親を見かけます。たぶん、ヨニは死んだと思うというマッケの言葉を思い返しながら、捕り手を見かけ、逃げるホ・イム。


宿の前に客として現れた男たち。一人は、ホ・イムに母親の治療を頼むも断られた下男トゥチル。兄がホ・イムを見つけたというので息巻いているところに、ホ・イムと一緒にいたヨンギョンがトイレに行くところを見つけられてしまいます。トイレを我慢していたせいか、間一髪の様子でトイレに急ぐヨンギョン。ここでもトイレネタです()


ホ・イムを悪く言う男に「彼は恵民署で貧しい患者を治療する立派な医者よ」とかばうヨンギョン。彼の居場所を聞いてくる男たちにスプレーをぶっかけ、女将から聞いたホ・イムのいる小屋へと走る途中、道でぶつかるヨニ。生きてたのね。


ヨンギョンを追ってきた男たちは、ホ・イムがお宝を貯めこんでいる小屋に二人を閉じ込め、火を放つのです。小屋の外では、ユ・ジノの手下たちも入り乱れての乱闘が繰り広げられています。一方、燃えるお宝を惜しんでその中へ手を入れるホ・イムに「医者なら手を大事にしなさいよ」と諭すのですが、そのとき、燃え落ちてくる天井の下敷きに、、、瞬間、ホ・イムはヨンギョンをかばって。考えてみれば、毎回、ホ・イムに助けられているヨンギョンです。


二人が着いたのは、ソウルのバスの車庫。今度はバスとバスの狭い透き間に落ちていたのです。つながったスマホで、オ・ハラがヨンギョンでなければ手術は受けないと言っていると聞き、すぐさま、タクシーに飛び乗ります。連れて行ってくれとすがるホ・イム。病院の玄関前、「あの娘を必ず救ってくれ」というホ・イムの腕を振りほどき、手術室へと急ぐのですが、このとき、ヨンギョンの頭をよぎったのが、燃え盛るお宝に手を突っ込んでいたホ・イムですから、軽蔑されてもしようがありません。でも、あの貯めこんでいたお宝は、何らかの目的や理由があったような気もするのですが、さて、どうでしょうか。


朝鮮では、ヨンギョンが置き忘れていった救急かばんのなかの写真を見て驚いているホジュン。写真というものに驚いたのか、そのなかに写っている少女ヨンギョンと母親に驚いたのか、明らかではありません。


シネ病院に隣接するシネ漢方病院を見上げながら

「もう帰るものか。この世界に来た理由がわかった。戦争も身分もないこの世で働くのが天の意志だ。これからは、あそこがおれの宮殿だ」と両手をあげるホ・イムでした。


ホ・イムの希望とは裏腹に、朝鮮時代と現代を往復するドラマはまだまだ続くようです。


4話のメイキング動画をyoutubeから共有させていただきます。動画タイトルは、Ep.5となってますが、内容は4話のストーリーです。








[記事]キム・ナムギル、朝鮮⇔現代、どこでも「名不虚伝」


2017-08-20(日)

tvN『名不虚伝(ミョンブルホジョン)』4話 視聴率は平均 6.0%、最高6.6%_f0020564_16242924.jpg


http://www.koreatimes.com/article/20170820/1071893


ドラマ『名不虚伝』でキム・ナムギルが、まさに名不虚伝の演技を見せた。


去る20日午後放送されたケーブルチャンネルtvN週末ドラマ『名不虚伝」』脚本キム・ウニ・演出ホン・ジョンチャン、製作ボンファクトリー)では、朝鮮時代に戻ったホ・イム(キム・ナムギル)の姿が描かれた。


ドラマの序盤から時代劇とコメディ演技を巧みにやりこなしたキム・ナムギルはこの日、さらに飛び回った。現代から朝鮮時代にタイムスリップし、チェ・ヨンギョン(キム・アジュン)と入れ替わった状況を迎えたホ・イムはチェ・ヨンギョンを見事に救った。キム・アジュンと何だかんだと言いながら醸し出すコメディとさらなるロマンスはいつものように視聴者を満足させた。


キム・ナムギルは劇中、朝鮮最高の鍼医ホ・イム役を演じた。ホ・イムは神が下した鍼術の所有者だが、しらじらしい態度で本音を簡単に推測することができない人物である。この間、ホ・イムは朝鮮時代から現代にタイムスリップして、様々な事件・事故を展開しながらチェ・ヨンギョンと縁を重ねてきた。


チェ・ヨンギョンはホ・イムの試行錯誤をそのまま追従した。ホ・イムはチェ・ヨンギョンが患者の身体にメスを入れようとするなど、朝鮮時代に禁止されていた行動をしようとするのに巻き込まれて、患者を鍼術で救った。それぞれ、現代医学と漢方医学的に代弁されたチェ・ヨンギョンとホ・イムの葛藤から、キム・ナムギルはドラマ『善徳女王』、映画『パイレーツ』などから得た時代劇の熟練度を示した。


シリアスとコメディを自然に行き来する彼の姿は、『名不虚伝』が上昇気流に乗った最大の理由とすることができる。死ぬ危機に直面したにもかかわらず、なぜ知らないうちにお金に執着していたホ・イムは急に現代に戻ってきた。該当シーンと車と車の間に挟まれた状態でタイムスリップする場面が続いたが、それぞれの雰囲気が存続した。キム・ナムギルが作っておいたホ・イムの多彩な姿のおかげだった。


ホ・イムが朝鮮ではなく、現代に生きることを決心した中で、ホ・イムとチェ・ヨンギョンが時代を問わずコンビとして生まれ変わることができるか、キム・ナムギルの演技が、今後も多くの人を満足させることができるかに関心が集まる。


Commented by ホタル at 2017-08-24 22:15 x
こんにちは、いつもお世話になっております。先日は私のとるに足らない旅行記にお返事をいただきましたのに気づくのが遅くなり、申し訳ありませんでした。韓国旅行は、ドラマに関心のない母を伴っておりましたので、特別なことはしておりませんが漢陽都城や清渓川を目にしたり、工事の方やタクシーの方に拙い韓国語で話をした際に優しく対応していただいたりして嬉しく思いました。明洞の人混みは苦手ですが南山などの山々を朝夕見つめ、心安らぎました。是非また韓国に旅したいと思いますので、それまでに少しでも言語を習得できるよう努力いたします。21日に久しぶりにワンディを観ました。冒頭から映画に魅入られ、心を強く揺さぶられました。日常を淡々と描くものはエキセントリックな題材よりも演じ手の力量が問われることに加え、日常生活に密着している分、演じ手として気持ちの切り替えが難しくて辛かったことと思います。映画もドラマも発信するまでは作り手のものですが、発信後は作り手の意図に関わらず、各々の受け手の中で映画が生きていくのですよね。そして受け手が折に触れ思い起こしては心揺さぶられたり、人生を振り返って考えたりする、それを遺作というのではないかと思います。9月8日まで上映されるとのことですので、できるかぎり通いたいと思います。また、貴女様の感想などお知らせいただけると嬉しく思います。
Commented by omasa-beu at 2017-08-24 22:57
ホタルさま、こんばんは。

こちらこそ、いつも、コメントを入れてくださって嬉しいです。ありがとうございます。

韓国旅行は、韓流の好きなひと、できれば、同じギルペンと行くのが一番楽しかったように思います。こんなことを書くと、ギルペン以外の方からは誘っていただけなくなりそうですけどね(苦笑)。あるいは、次に行く機会があるならば、ひとりで行きたいという思いがあります。そして、同行者はナムギルさん。もちろん、心の中での話ですが、いいと思われませんか?

一番最近では、今週火曜日にワンデイを観てきましたが、冒頭と終盤で、新たに感じることがあったりしました。何度も観ていると、見過ごしてしまいがちなシーンまで眼が行くので、それがいいことかどうかは別にして、十分、楽しんでいます。感想メモは書いているんですが、気持ちがホ・イム先生に傾いたりして、なかなかまとまりません。

こちらは、大阪のあとは、私の地元、京都で上映されるので、まだまだ、ガンスにもミソにも会えそうです。
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by omasa-beu | 2017-08-23 16:27 | 名不虚伝(ミョンブルホジョン) | Comments(2)

終活しなくちゃと思いながら毎日をだらしなく送っている団塊の世代です。写真は、ドラマ『子連れ狼』(北大路欣也さん版)の大五郎(小林翼さん)。私の癒しです。スカパー「時代劇専門チャンネル」のTV画面から撮影。問題でしたらお知らせください。


by omasa-beu
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