お天道さまに申し訳が立たない!
2006年 07月 04日
最近、履歴書を書いていない。どっちみち採用してもらえないという悲観が先にある。だが、働きたいという気持ちがなくなったわけではない。
祖母は78歳を前にして胃がんで亡くなった。その1年前の7月のある日、エアコンのない暑い部屋でミシンを踏んでいて倒れた。「ソボ ニュウイン」という電報を東京で受け取った私は泣きながら近くの公衆電話に急いだ。
祖母はいつも母に代筆をさせて便りをよこしていたが、一度だけ自筆の葉書をくれた。一字一字一所懸命にえんぴつで書かれた下手な字は私を叱咤していた。長い間、この葉書をお守りにしていた。祖母が逝き、葉書もどっかへ行き、私は寄るべなき身に感じられた。
あの頃も今も、私はただ行き暮れるだけ。働き者で、何ものにも臆することのなかった祖母はあの世で私の仕事を探していると思う。当分は夢のなかで働くか。