坂東玉三郎 初春特別舞踊公演(松竹座)
2014年 01月 19日
ところが、この前日の夜、突然飛び込んできたやしきたかじんさんの訃報のせいか、10日ほどが経過した今では、記憶があいまいになっています。いえ、訃報のせいにするのは卑怯ですね。単に、感受性と記憶力がないせいです。
正月公演らしく、役者さんによるお獅子がロビーや開演前の花道で活躍。
2階ロビーの天井に飾られている大凧。玉三郎さん直筆の書です。
本公演は、4本の狂言のうち3本に玉さまの出演とあって、玉さま贔屓には狂喜するような公演です。
1.村松風二人汐汲(むらのまつかぜににんしおくみ)
2.操り三番叟(あやつりさんばそう)
3.二人藤娘(ににんふじむすめ)
4.於染久松色読取(おそめひさまつうきなのよみとり)心中翌の噂
このうち、一本目と三本目、四本目が中村七之助さんとの共演ですから、ただ観ているだけで口がぽか~んと開いて来るように見惚れてしまう華やかさ。時間が止まってほしいと感じる舞台です。なかでも、松の大木の後ろに隠れる寸前の玉さまのかわいらしさは格別でした。
二本目の「操り三番叟」は楽しめるお芝居です。人形振りという難しい踊りを市川猿弥さんが演じています。身体の動きはもちろんですが、眼の表情すら人形そのもの。そして、後見役の坂東薪車(しんしゃ)さんがさわやかで、実際は存在しない人形繰りの糸の扱いがうまいですね。この狂言は昨年正月の松竹座でも見物。今や好きなお芝居のひとつです。
「於染久松色読取」での七之助さんによる三役(お染、久松、お光)早変わりも見もののひとつです。また、お染を駕籠に乗せてきた駕籠かきの男前二人(坂東功一さん、片岡松十郎さん)の生足の筋肉が素晴らしく、花道の七三にいるご両人の顔と脚を交互にガン見してしまったメンクイな私です。
この世のひとでないような玉三郎さんの舞台をずっと観つづけていたいのは、ファン共通の願いですが、何よりも、それはご本人の願望でもあるでしょう。
筋書に寄せられている寺尾博和さん(日刊スポーツ新聞編集委員)の文章から玉さまの言葉を引用させていただきます。
「いずれ踊れなくなるだろうという遠い恐怖心を抱えながら、ずっと向こうに焦点を置いて目標を掲げても、それが到達しなければ失望する。それならば、今日できることを精一杯して、どこまで生きていけるのかというふうに生きていくことにしたのです」
最後の幕のあと、七之助さんと並んでご挨拶の玉さまの声がかすれているように見受けられました。もう快復されているでしょうか。大事なきよう、祈っています。
泣いていても、おなかがすいて、そして、御飯もたべて、同時に笑ったりと・・・
口が、ぽか〜んと開く時って、気がついたら開いてるんですよね
そして、あわてて閉じる(笑)
以前のギルの書 上手すぎて、以前からやっていたのか ?
本当に、彼の手になるものか、疑っている私です^^;
ほんとにそうですね。さすがに人生の達人でいらっしゃいます。食べられるから生きてゆける。死ぬその時まで食べてお喋りしていたい。誰でも想うことでしょうけど、母がそうできなかっただけに、わたしの願望です。
ナムギルがふだん書いている字は好きです。書きなれているというかね。書をやっていたとは聞いたことがなかった。けど、あれくらいは書けるんじゃないですか(笑)