選手宣誓@第84回選抜高校野球大会開会式

「東日本大震災から1年、日本は復興の真っ最中です。被災をされた方々の中には苦しくて心の整理が付かず、今も当時のことや亡くなられた方を忘れられず、悲しみに暮れている方がたくさんいます。人は誰でも答えのない悲しみを受け入れることは苦しくて、つらいことです。しかし、日本が一つになり、その苦難を乗り越えることができれば、その先に必ず大きな幸せが待っていると信じています。だからこそ、日本中に届けます。感動、勇気、そして、笑顔。見せましょう、日本の底力、絆を。われわれ高校球児ができること、それは全力で戦い抜き、最後まであきらめないことです。今野球ができることに感謝し、全身全霊で正々堂々プレーすることを誓います」

石巻工高の阿部翔人主将が行った選手宣誓の言葉です。数日経ってしまいましたが、ニュースを見ていなかった私は勝谷誠彦さんのメルマガで知りました。勝谷さんは、「見事な日本語だった」と賞賛しています。そして、次のようにも書いています。今日は無精をして勝谷さんの文章をパクリンです。部分的な引用ですから、勝谷さんも許してくれると思います。

「嬉しかったのは「夢」や「希望」といったふわふわした実態のない言葉をひとことも使っていないことだ。そのかわりに「感動」「勇気」「笑顔」と言った。これらは選手たちの日々の練習や生活の中で使われる、地に足のついた単語である。本当の苦難の中に投げ入れられた時に、ひとは「夢」だの「希望」だのという言葉を発することはないと私は思う。それは「外の人間」が使う単語だ。あるいは意識せずして、そうした風潮に対する反抗心が現地の選手たちにはあったのかも知れない。これもある種の外から降りそそいだ「人の目」の効用だろう。 
 この、地に足のついた感覚はまとめの部分の文章でも、生き生きとあらわれている。<われわれ高校球児ができること><今野球ができることに感謝し>の素晴らしさはどうであろう。
 国会はこの宣誓文をコピーして全議員に配り、議長は「せめて高校生に負けないくらいの言葉の力を国会議員は持ちなさい」と教育的指導をしてはどうか。」

この宣誓の言葉は阿部主将がひとりで考えたものではなく、選手たちがそれぞれの思いを出しあって考えたとのこと。

ときどき読み返すために記事にさせていただきました。

Commented by すみれ at 2012-03-24 21:01 x
『無所有』随筆なので拾い読みできます。
私も途中ですが、素直な気持ちで読めます。
もし お時間つくれれば・・
Commented by おまさぼう at 2012-03-24 23:18 x
すみれさま
最近、読書量がめちゃくちゃ減っています。
本を買うのは趣味なんですけど(笑)、積読ばかりで、困ったもんです。

無所有、面白いと思われる個所、引用していただけますか。
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by omasa-beu | 2012-03-24 18:50 | 気になる言葉 | Comments(2)

終活しなくちゃと思いながら毎日をだらしなく送っている団塊の世代です。写真は、ドラマ『子連れ狼』(北大路欣也さん版)の大五郎(小林翼さん)。私の癒しです。スカパー「時代劇専門チャンネル」のTV画面から撮影。問題でしたらお知らせください。


by omasa-beu
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