五山の送り火
2011年 08月 16日
「お盆はいつから始まるの?」とスペインからの留学生に訊かれた。いろんな人に尋ねたところ、はっきりとした答えが得られなかったようだ。
「いつかな。仏壇の前に特別なお供えをしたりするのは13日からだけど、それがお盆の入りかどうか。。。終わるのは、16日だと思うよ。五山の送り火でご先祖さんがあの世に帰られるからね」といい加減な私。外国人から見ると、こういう曖昧さのなかで暮らす日本人はほんとに不思議な存在かも知れない。
今夜は食事で外出したついでに近くのJR二条駅のホームで見せてもらおうと立ち寄ってみると、見物お断りの張り紙とともにホームでの見物を自粛してほしいというアナウンスが響いていた。ここのホームは結構見晴らしがいいから、誰しも考えることは同じと見える。だが、正直、通常運転している電車のホームで押し合いになるほど危険なことはない。無茶をして見ることもないから、帰宅してKBS京都テレビで五山の送り火を拝ませてもらった。(写真)
今年の大文字は、岩手県岩陸前高田市から東日本大震災で犠牲になられた方たちの鎮魂のために送られてきた護摩木を燃やさないとしたことですったもんだの挙句、結局のところ、陸前高田の薪は燃やされなかった。排他的と言われる京都人の特性を裏書きしたようで、非常に恥ずかしい気持ちにさせられたが、どこの護摩木であろうと、今年の送り火に人それぞれの想いや祈りをたくされたことと信じたい。