大難小難

31年前に亡くなった祖母は信心深い人でした。

家の中には、仏壇のほかに大黒天や鞍馬山の神棚、通り庭にあった台所の流しの上には火の神様(おくどさん)、庭にはお稲荷さんがそれぞれ祀られていました。まさしく八百万の神さまを奉るといったところです。朝夕、それぞれを拝むのですから大変です。こうなると、祖母がほんとうに何を信じていたのかわかりませんが、おそらく、この世の目に見えない大きな何かに対する畏敬の念を持っていたのだと思います。

その祖母が仏壇や神棚の前でつぶやいていたのが、「大難小難」という言葉です。「ダイナンショナン、ダイナンショナン」と言っていたので、最初は何のことかわからなかったものです。

長じて、大難に遭ったとしても小難で収めてくださいと祈っていたことがわかりました。テレビ画面に映しだされる大惨状を見て、自然と「ダイナンショナン、ダイナンショナン」という言葉が口をついて出てきました。

今日は祖母の月命日であることを思い出しました。偉そうなことをいいながら、平常心をなくしていた私です。
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by omasa-beu | 2011-03-13 21:05 | 日々のこと | Comments(0)

終活しなくちゃと思いながら毎日をだらしなく送っている団塊の世代です。写真は、ドラマ『子連れ狼』(北大路欣也さん版)の大五郎(小林翼さん)。私の癒しです。スカパー「時代劇専門チャンネル」のTV画面から撮影。問題でしたらお知らせください。


by omasa-beu
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